浅草育ち島田和代 著
芸者を母に、博打打ちを父に、浅草の花柳街で生まれ育った著者が、昭和十年代の六区界隈の賑わい、浅草の住人たち、東京大空襲の体験、浅草っ子たちとの再会などを書き綴った自分史的エッセイ集成。
装幀 林哲夫
四六判並製312p ISBN978-4-8421-0076-0 C0095 本体 2,000円 + 税 |
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目次
Ⅰ 浅草今昔 瓢箪池を前にして/父という人/露天の昼と夜/千束町の人々/帝釈天と健三さんと/ ワーレンさんという外国人/芸者さんは忙しい/露天商の太田さんのこと/蚕の死/公園劇場と木馬館と/ 三社祭に吉原へ/浅草人自覚のことなど/「当世女風呂事情」/安岡正太郎著『死との対面』を読んで/ 田島町のトシちゃん/光月町のミルクホール/六区の自転車/金車亭で浪花節/ ビヤホール・ニュートウキョウ/浅草彷徨/浅草松屋で迷子に/下駄の歯入れ屋さん/雷除けと避雷針/ 神谷バーで/待乳山・聖天様/仕立て屋さん/チンドン屋さんは元消防士/かつら/かもじ/ソロバン塾/ 紙芝居と水飴/炎の中を/かっぽれ/質屋さん/七五三/観音堂裏の噴水/戦争映画も楽しく/ 柳島から浅草へ/芸者の恋/ぬけられます/袂の屑/やくざ/ルーツ/瓜生岩子の銅像/足袋屋の雪ちゃん /相撲の勝敗板/米久の太鼓/ボート・レース/銭湯の花形/熱中症/亀ちゃん一家と江ノ島へ/ 亀ちゃんチ/長唄のお師匠さん/先輩は新内語り/初舞台/浴衣ざらい/クロのこと/ひな子ちゃん/ 思い出は夢幻のごとくなり/花火/おしるこ屋のおばさん/お正月/神棚、仏壇を磨く/釣り/ 「よんかい」に参加した頃/おことさん/種村季弘著『江戸東京≪奇想≫徘徊記』を読んで/浅草と文学者 /久保田正文先生と浅草 Ⅱ 浅草育ち 第一章 家族 第二章 転校 第三章 東京大空襲 第四章 戦後 第五章 結婚 第六章 写真 第七章 母の死 あとがき |