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光源氏・女人群像

藤壺と六条御息所

上坂信男 著

源氏物語受容史一斑
紫式部は『源氏物語』、就中光源氏に愛された藤壺・六条御息所の生き方を通じて、読者に何を問いかけているのか。
中世・近世・近現代それぞれの二人の女性像を比較検証しつつ、式部の内奥に秘された女性観の実相に迫る注目の書!

装幀 近江デザイン事務所
四六上製カバー368p

ISBN978-4-8421-0052-4 C1091
本体 2,800円
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目次

まえがき
Ⅰ 藤壺の場合
一 中世まではどう扱われていたか
『栄花物語』
『無名草子』
『源氏人々の心くらべ』
『源氏四十八ものたとへの事』
『伊勢源氏十二番女合』
『乳母草子』
謡曲・連歌
「巻々歌」
二 近世ではどう受け止められていたか
『紫家七論』
井原西鶴
近松門左衛門
上田秋成
本居宣長
柳亭種彦
三 文学史上の藤壺像
尾上八郎
藤岡作太郎
五十嵐力
島津久基
川端康成
四 戦後研究者の藤壺像
池田亀鑑
岡崎義恵
五 現代作家の描く藤壺像
谷崎潤一郎
北条秀司
瀬戸内晴美
田中澄江・畑中国明
与謝野晶子
田辺聖子
Ⅱ 六条の場合
一 中世に把握された六条像
『無名草子』
『源氏人々の心くらべ』
『源氏四十八ものたとへの事』
『源氏解』
二 中世文芸にみる六条像
謡曲「葵上」第二稿
謡曲「葵上」第一稿
謡曲「野宮」
謡曲「樒天狗」
明眼院蔵『六条葵上物語』
『火桶の草子』
中世小説教訓物『いざよひ』
『乳母の草子』
『めのとさうし』
『庭の訓』
『身のかたみ』
「巻々歌」
三 近世に受け止められた六条像
本居宣長『手枕』
上田秋成「吉備津の釜」
近松門左衛門「あふひのうえ」
柳亭種彦『偐紫田舎源氏』
四 近現代研究史の現況
藤岡作太郎『国文学全史平安朝篇』
島津久基「六条御息所の精神分析」
池田亀鑑「源氏物語の構成とその技法」
岡崎義恵『源氏物語の美』
池田勉『源氏物語試論』
梅原猛『地獄の思想』
河合隼雄『紫マンダラ 源氏物語の構図』
渡辺淳一『源氏に愛された女たち』
五 現代作家の六条御息所像
北条秀司『北条源氏』他のばあい
円地文子『女面』のばあい
瀬戸内晴美(寂聴)『女人源氏物語』のばあい
田辺聖子『新源氏物語』のばあい
まとめ
あとがき