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石川淳の前半生が明らかに!
石川淳傳説

渡辺喜一郎 著
臼井新太郎 装幀

従来、石川の生家である斯波家についてはほとんど不明であった。このたび、新たに斯波家につながる人物から取材することができ、斯波家に残された文書、写真などにも目を通すことができた。これにより、斯波家の祖父母のことを含め、石川の幼少時の生活の様子をこれまで以上に明らかにすることができた。
さらに、いわゆる「空白の十年」(大正末から昭和初年代)の青春期・「放浪生活」期についてもそのアウトラインを描くことができたように思う。これらを通して、激動の明治・大正・昭和を生き抜いた文学者・石川淳の人間像に迫れたらと思う。(著者)

四六判上製・260ページ
ISBN978-4-8421-0756-1 C3095
定価:2,640円(10%税込)
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石川淳傳説
目次

Ⅰ部 石川淳傳説
はじめに
第1章―――二人の〈祖父〉と〈祖母〉
第2章―――父の政財界への進出
第3章―――兄・斯波武綱と久保田万太郎
第4章―――父・斯波厚と石川淳
第5章―――斯波家の凋落と石川の決意
第6章―――新たな旅立ちと挫折
第7章―――「無頼なる放浪生活」と兄・武綱
第8章―――「再出発」と小説の執筆
第9章―――芥川賞受賞と〝発禁処分〟、そして戦時下…
第10章―――敗戦前後、そして流行作家へ
おわりに
Ⅱ部 石川淳伝記的年譜(渡辺喜一郎編)